
ご挨拶
この度、2023年7月1日付で、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科病態代謝解析学教授を拝命いたしました。病態代謝解析学分野は、旧医学部分子医化学講座(生化学第二講座に相当)を前身とし、多くの指導的な生化学者を輩出するとともに、優れた臨床研究者を育ててきた伝統ある教室です。このような教室で教育と研究に携わる機会を賜り、光栄に存じますとともに重責をも感じております。
私は、1998年に群馬大学医学部医学科を卒業、内科・循環器内科医として広く臨床を経験しました。その後、東京大学大学院博士課程に進学、以後一貫して代謝研究に従事してまいりました。2009年から2013年までカリフォルニア大学サンディエゴ校に留学、帰国後は東京医科歯科大学難治疾患研究所で新しく教室を立ち上げる機会もいただきました。2018年から5年間は、日本医科大学で生化学の主任教授として、教育・研究に従事しました。特に、学部学生さんとのコミュニケーションを大切にしてきました。
主任研究者(Principal Investigator)として独立して10年が経ちます。教室員・同僚の先生方、共同研究者の方々に支えられてここまでまいりました。皆様方のあたたかいご支援に、心より厚く御礼申し上げます。今後も、内科・循環器内科医としてのバックグラウンドを活かし、生活習慣病などの加齢関連疾患の病因・病態を解明する研究を通じて、国民の健康と福祉に貢献してまいります。また、基礎医学の教授として、医学生には、将来、病態の理解に役立つ「生きた生化学」を教育し、教育理念である「1. 幅広い教養と豊かな感性を備えた人間性の涵養、2. 自己問題提起、自己問題解決型の創造力豊かな人間の養成、および、3. 国際感覚と国際競争力に優れる人材の育成」に力を尽くしたいと思います。
甚だ微力ではございますが、東京医科歯科大学の益々の発展に力を尽くす所存です。ご指導・ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。