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保健衛生学科

大学院保健衛生学研究科 地域保健看護学分野 月野木 ルミ教授 就任挨拶

月野木 ルミ教授 就任挨拶

ご挨拶
 2021年4月1日付で地域保健看護学分野教授を拝命しました月野木ルミと申します。何卒よろしくお願い申し上げます。私は、2000年に大阪大学医学部保健学科を卒業し、同大学院で修士(保健学)、博士(医学)の学位を取得しました。その後、保健師の臨床経験を経て、大阪医科大学、日本赤十字看護大学において公衆衛生看護学の教育と研究に従事してきました。2010年には、豪州シドニー大学The George Institute for Global Healthに研究留学し、アジア太平洋地域・大規模統合疫学プロジェクトAsia Pacific Cohort Studies Collaborationに参画して循環器疾患と危険因子の交互作用の解明を行うと共に、ヘルスプロモーション先進国の実際を学びました。
 私の主要研究テーマは、公衆衛生分野の中で、循環器疾患と危険因子との関連に関する疫学研究・保健統計(Stroke, 2012. A J Hypertension,2014. BMJ Open, 2019)と、循環器疾患予防に関する地域・職域での介入研究(健康教育、保健指導プログラムの開発, J Occupational Health,2019)です。これまでの研究活動では、私自身の保健師経験や国内外の多彩な研究者、住民、実践家との出会いを通して、「公衆衛生活動を通してリサーチクエスチョンを得て、エビデンスの創出を行い、再び実践に還元する手法を探る」という研究スタイルを確立し、研究領域を拡充してきました。
 最近では、エビデンスの創出として、循環器疾患危険因子の重積と健康寿命に関する疫学研究に取り組んでいます。また、実践への還元としては、子育て中の被扶養者に対する生活習慣病予防健診の受診啓発に関する社会実装研究を行政や子育て支援団体と協働して行っています。その他に、厚生労働省予防・健康づくりに関する大規模実証事業に参画して、循環器疾患予防の食行動変容をめざした尿ナトカリ比測定と保健指導、食環境整備に関する介入手法を開発し、全国自治体と職域で実証研究を行っています。今後も、学内外の革新的かつ多彩な領域の先生方に刺激を受けながら、引き続きエビデンスの創出と実践への還元の双方に貢献できるよう、若手研究者育成もあわせて研究活動に邁進していきたいと思います。
 同時に、本学には、公衆衛生施策の立案・評価にコミットできる、リーダー的役割を果たす看護師・保健師の育成が期待されていると考えています。私は、本学教育において、分野をはじめ多くの実践家、研究者と共に、第一線の知見を習得できる「学びの場」を提供し、国内外で活躍する優れた人材を多く輩出できるよう、精一杯尽力していきたいと思います。今後ともご指導ならびにご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

大学院保健衛生学研究科 地域保健看護学分野 教授 月野木 ルミ