Now Loading...

News&Topics

医学科

大学院医歯学総合研究科血管内治療学分野 壽美田 一貴教授 就任挨拶

壽美田 一貴教授 就任挨拶

ご挨拶
 この度、2020年10月1日付けで根本繁教授の後任として、血管内治療学分野教授に就任いたしました。当科は、2010年に開頭を行わずにカテーテルで治療を行う科として脳神経外科から独立いたしました。最近では、その侵襲性の低さから治療適応が拡大し、より多くの脳および脊髄の血管性病変の治療を行うようになってきました。私自身が2001年に本学脳神経外科に入局したときは、まだ脳神経分野における血管内治療は安全性も担保されておらず、十分な器材もない状況でした。それが、この20年間で切らずに治す治療として、一部の疾患では開頭手術の件数を超えるまでに発展しています。また、これまで内科的治療が主体であった急性期脳梗塞治療において、近年、血管内治療が多くのエビデンスを持って有用であることが報告されています。これらの背景から、血管内治療の専門医、指導医を目指す脳神経内科の先生も多く育ってきています。当科においても、開設当初から常に脳神経内科医師が在籍しており、外科、内科の双方の視点から適切な治療にむけて議論、そして診療を行なう環境にあります。このような内科および外科が一つになって脳卒中診療を行える科としての特徴を生かし、次世代の脳卒中診療医を育成していきたいと思います。
 研究においては、これまで私自身は、脳神経外科在籍時代には分子生物学的手法を用いて脳腫瘍の研究を行なってきました。現在、血管内治療における研究では、デバイスの開発や、血流解析などが中心となっています。今後は、疾病の成因の解明や、根治的な治療につながる研究をこれまで多くの基礎研究の先生方に教えていただいた知識、技術を用いて行なっていきたいと考えています。
 上記の臨床・研究において、これからも若い先生、研究者と一緒に学びながら、教育にも力を注いでいきたいと思っています。今後とも一層のご指導ご支援をよろしくお願い申し上げます。

大学院医歯学総合研究科 血管内治療学分野 教授 壽美田 一貴