Now Loading...

医学科・大学院医歯学総合研究科(医学系)

准教授
(特任)助教
所在地
MAIL
分野HP

概要

研究・教育について

軟骨再生学講座は寄附講座として、2006年6月に開設していただきました。設立時の目標は低侵襲の軟骨再生医療を開発することでした。当時から滑膜由来の幹細胞が軟骨に分化しやすいことに着目し、運動器外科の宗田教授や大学院生とともに精力的に基礎研究をすすめました。これらの成果により、滑膜は軟骨再生の有用な幹細胞源であると認識されるようになっています。

私たちは膝関節の外傷性軟骨欠損や局所に限定した変形性膝関節症の患者さんに対して、外来手術で滑膜を採取し、本学細胞治療センターで自己血清を用いて幹細胞を培養し、関節鏡視下で幹細胞を移植する再生医療を平成20年4月より開始しました。これまで30人以上の方に行なって、安全性と有効性を確認しています。MRIの検査で軟骨欠損の改善を認めた方がおよそ8割であり、問題となるような副作用は生じていません。現在の方法は、細胞浮遊液を軟骨欠損部に10分間静置することにより接着させるものですが、移植する際に細胞を肉眼的に観察できないことや、基礎研究の解析から6~8割の細胞しか接着しない点が改善すべきことと考えており、これらの改善策に現在取り組んでいます。

究極の目標は変形性関節症の再生です。関節症の病因や悪化因子は常に複数あり、関節軟骨のみを一時的に再生できても、再度変性が進行するリスクがあることが、難しい点です。変形性膝関節症では半月板の変性・磨耗や逸脱を伴ことが多く、半月板に対する再生医療を含めた取り組みも必要となるため、重要な研究課題として取り組んでいます。

幹細胞を用いる方法以外にも、骨形成因子やヒアルロン酸を用いて変形性関節症に対する効果を検討しています。患者さん個々の変形性関節症の病態を考え、その病態に応じた複数の低侵襲な治療法を選択するのが、予防を含めた今後の目指すべき治療方法と考えています。

教育に関して、運動器外科学大学院生の学位取得にむけて、研究指導を行なっています。また医学部M4、及び大学院修士課程の再生医療に関する講義を担当しています。


  • ピッグ軟骨欠損部へ滑膜幹細胞を移植し関節鏡で観察したもの。

    ピッグ軟骨欠損部へ滑膜幹細胞を移植し関節鏡で観察したもの。

  • 軟骨欠損に対する滑膜幹細胞鏡視下移植術の手順。

    軟骨欠損に対する滑膜幹細胞鏡視下移植術の手順。

  • 軟骨欠損に対する滑膜幹細胞移植の臨床例。

    軟骨欠損に対する滑膜幹細胞移植の臨床例。

業績

業績1

Hideyuki Koga, Takeshi Muneta, Toshifumi Watanabe, Tomoyuki Mochizuki, Masafumi Horie, Tomomasa Nakamura, Koji Otabe, Yusuke Nakagawa, Ichiro Sekiya. Two-Year Outcomes After Arthroscopic Lateral Meniscus Centralization. Arthroscopy. 2016.10; 32(10); 2000-2008

業績2

Kaori Nakamura, Hideyuki Koga, Ichiro Sekiya, Toshifumi Watanabe, Tomoyuki Mochizuki, Masafumi Horie, Tomomasa Nakamura, Koji Otabe, Takeshi Muneta. Dynamic Evaluation of Pivot-Shift Phenomenonin Double-Bundle Anterior Cruciate Ligament Reconstruction Using Triaxial Accelerometer. Arthroscopy. 2016.12; 32(12); 2532-2538

業績3

Toshifumi Watanabe, Takeshi Muneta, Hideyuki Koga, Masafumi Horie, Tomomasa Nakamura, Koji Otabe, Yusuke Nakagawa, Mai Katakura, Ichiro Sekiya. In-vivo kinematics of high-flex posterior-stabilized total knee prosthesis designed for Asian populations. International Orthopaedics. 2016.11; 40(11):2295-2302.

業績4

Mio Udo, Takeshi Muneta, Kunikazu Tsuji, Nobutake Ozeki, Yusuke Nakagawa, Toshiyuki Ohara, Ryusuke Saito, Katsuaki Yanagisawa, Hideyuki Koga, Ichiro Sekiya. Monoiodoacetic acid induces arthritis and synovitisin rats in a dose- and time-dependent manner: proposed model-specific scoring systems. Osteoarthritis and cartilage 2016.07; 24(7); 1284-1291

業績5

Etsuko Matsumura, Kunikazu Tsuji, Keiichiro Komori, Hideyuki Koga, Ichiro Sekiya, Takeshi Muneta. Pretreatment With IL-1β Enhances Proliferation and Chondrogenic Potential of Synovium-Derived Mesenchymal Stem Cells. Cytotherapy. 2017.02; 19 (2): 181-193.