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保健衛生学科

大学院保健衛生学研究科在宅ケア看護学分野 福井 小紀子教授 就任挨拶

福井 小紀子教授就任挨拶

ご挨拶
 2020年7月1日付で在宅ケア看護学分野に着任いたしました福井小紀子と申します。私は平成4年に東京大学医学部保健学科を卒業し、同大学病院で看護師として勤務の後、同大学院医学系研究科において2000年に博士(保健学)の学位を取得しました。その後、米国ミズーリ州ワシントン大学にてポストドクトラルフェローをした後、東京都立大学、千葉大学、日本赤十字看護大学、大阪大学において、在宅看護、公衆衛生看護、老年看護の教育研究活動に従事して参りました。また、その間、厚生労働省にも入省し、在宅看護専門官として在宅医療政策立案や看護基礎教育全般を担当するとともに、訪問看護、在宅医療、ケアマネジメント、施設の安全管理や看取り、地域緩和ケア等について、看護の立場から制度設計や診療報酬・介護報酬改定に必要なエビデンスを作る研究活動に取り組んで参りました。
 また、前任の大阪大学では、企業とのコラボ研究も経験し、看護と科学技術との融合を目指した研究活動に取り組みました。科学技術の躍進がこれから医療界でも一層進んでいくと思いますが、今後も、人を全人的に捉えて支える看護の立場から、テクノロジーを用いて療養者の早期リスク予測および最適ケア提供を考えたく、産学連携研究を進めていきたいと考えております。
 さらに、これも時代の流れに沿う経験と思っておりますが、この3年間大阪府民600万人のビッグデータの分析を行う研究プロジェクトに携わりました。今年度からは自身の厚労科研でもレセプトデータというビッグデータを用いる研究活動を進めていく予定であり、療養者の状態像に合わせた最適な医療介護サービスの提供のあり方を考える研究活動にも力を注ぎたいと考えております。
 以上の教育経験、行政経験、そして研究経験を総動員し、東京医科歯科大学の更なる発展のために尽力してまいる所存です。特に、今後急速に進む人口減少社会における医療・看護人材の確保、ならびに療養者の生活環境の複雑化・多様化のなか、質の高い看護ケアの提供を行うためには、将来を担う看護人材の育成が非常に重要であると考えており、優れた看護実践者・教育研究者の育成に努めてまいりたいと存じます。
 分野ならびに分野を超えて、先生方には引き続きたくさんのご指導・ご支援を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

大学院保健衛生学研究科在宅ケア看護学分野 教授 福井小紀子