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医学科

医歯学総合研究科循環制御内科学 笹野 哲郎教授 就任挨拶

笹野 哲郎教授就任挨拶

ご挨拶
 令和元年6月1日付けで循環制御内科学(診療科:循環器内科)教授を拝命しました、笹野哲郎と申します。私は、医学部学生の時にパッチクランプ法による基礎電気生理学の研究に触れたことがきっかけで心臓電気生理に興味を持ちました。大学卒業後は約9年年間循環器内科臨床に従事し、カテーテルアブレーションや冠動脈インターベンションなどを数多く行うとともに、心臓電気生理学に関する臨床研究を行いました。臨床経験を積んだ後に、本学難治疾患研究所で遺伝性不整脈のメカニズムに関する基礎研究に従事し、さらに米国Johns Hopkins大学で不整脈の遺伝子治療、再生医療、心臓画像診断などの基礎研究・トランスレーショナル研究に携わる機会を得ました。帰国後は再び本学難治疾患研究所のMedical Top Trackプログラム助教として心臓突然死や心房細動の発症メカニズムに関する研究を継続し、さらに本学保健衛生学研究科循環生理解析学分野に異動してからは、医工連携による新しい生体モニタリングや、深層学習などAI解析を応用した生体信号解析の研究を行って参りました。この度循環器内科教授を拝命するにあたり、今までに培ってきた臨床研究・基礎研究・トランスレーショナル研究の成果とその手法を統合して診療の場に還元したいと考えております。
 本学の循環器内科は、本学の伝統ともいえる不整脈分野を中心として、各領域で高いレベルの診療および臨床研究を行ってきております。今後の循環制御内科学教室の使命は、高い診療レベルを維持しながら、本学ならではのトランスレーショナル研究を発展・融合させ、社会に貢献することと考えております。中でも、ゲノム情報やバイオマーカーを用いた疾患の発症予測や、AIなどを活用した疾患の早期発見などの手法を用いて先制医療を推進し、健康寿命の延伸に役立てることを今後の目標といたします。どうぞよろしくお願いいたします。

医歯学総合研究科循環制御内科学 教授 笹野 哲郎