当分野では、学部学生に対して麻酔蘇生学の講義および実習、大学院では急性肺傷害、慢性疼痛の脳画像による病態解明、吸入麻酔薬の幼弱脳への影響、データベースに基づく臨床研究などを行っている。
診療科は麻酔蘇生ペインクリニック科として、手術室の麻酔とペインクリニック外来の臨床を中心にして研修医教育、専門医の育成、教育研究者の育成を行い、集中治療部とも連携して集中治療研修も行っている。大学院生は研究成果によって医学博士の学位を授与される。専門医育成としては麻酔科専門医、ペインクリニック専門医、集中治療専門医、呼吸療法専門医などの専門医取得の指導を行っている。
当分野の研究テーマとして現在以下のものが進行中である。
1.動物モデルにおける急性肺傷害の成因と病態の研究(画像①)
2.急性肺傷害における肺組織再生に関する研究(画像②)
3.術後合併症の周術期リスク因子を探索する疫学研究(業績2)
4.fMRIを用いた慢性疼痛に関する研究(画像③)
5.揮発性吸入麻酔薬の幼弱脳に対する影響に関する実験的研究
6.各種臨床研究は随時
特色としては、伝統的に急性呼吸不全、および麻酔と呼吸に関しての研究を行ってきた。急性呼吸不全の病態解明を分子生物学的に追及するとともに、最近では傷害肺の再生医療を目指して研究を行っている。臨床研究として分離肺換気中のもっとも望ましい呼吸管理法を追及している(業績2)。
最近、新しく2名の優秀な研究者を迎えることができた(1名は現在集中治療部所属)。これによって意識と痛みの機能的脳画像研究、および揮発性麻酔薬の幼弱脳に対する影響の実験的研究をすすめ始めた。また他施設と共同でremote ischemic preconditioningの研究も行っている。
これらの研究はそれぞれが独立しながらも、情報を共有することによって肺傷害の脳への影響(遠隔臓器障害)、あるいは再生医療の予防医療への応用など相互の研究の発展を目指している。
★Yamakawa N, Uchida T, Matthay M, et al.
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★Ishikawa S, Griesdale DE, Lohser J. Acute kidney injury after lung resection surgery: incidence and perioperative risk factors. Anesth Analg 2012; 114: 1256-62.
★Ishikawa S, Lohser Jens. CURRENT OPINION IN ANESTHESIOLOGY 24:24-31, 2011
★Matsuzawa Y, Nakazawa K, Yamamura A, et al: Airway pressure release ventilation reduces the increase in bronchoalveolar lavage fluid HMGB1 levels and lung water in experimental
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★Uchida T; Shirasawa M; Ware LB; et al. Receptor for advanced glycation end-products is a marker of type I cell injury in acute lung injury. AMER J RESPIR CRIT CARE MED 173 :1008-1015, 2006
★Kurata J, Thulborn KR, Firestone LL: Cross-modal interaction between pain-related and saccade-related cerebral activation: a preliminary study by event-related fMRI. Anesth Analg 101: 449-56, 2005