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保健衛生学科・大学院保健衛生学研究科

教授
講師
助教
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概要

研究・教育について

1. 自己免疫疾患

  膠原病の診断マーカーとして用いられている自己抗体は多数あるが,それらが病態形成にどのような役割を果たしているのかは不明の点が多い。病態を悪化させる抗体と,それほどでもない抗体とを区別して検査できるようになれば,治療方針の選択に有力な情報となるに違いない。このような観点から種々の自己抗体を作成して実験しているが,そのうちの一つのモノクローナル抗リン脂質抗体は, 抗リン脂質抗体症候群(APS)の臨床に重要な抗体と同様な性質を示し,in vivo投与で正常マウスに血栓形成傾向を誘導した。さらにこの抗体はdsDNA結合活性も有することが明らかになり,APSがSLEに合併しやすい理由が説明できることになるかもしれない。

2. 自己炎症疾患
本邦で初めての,遺伝子レベルで診断を確定したMuckle-Wells症候群(MWS)の症例を報告した。この疾患の病態をさらに明らかにするために,インフラマソームの構成要素遺伝子を導入した細胞株を用い,特にCARD8の役割について研究を進めている。 3. 細菌の病原性
Moraxella catarrhalisは呼吸器感染症の重要な起因菌として認識されている。本菌が有する病原性因子の分子機構を解明するため,遺伝子工学的手法等を用いて研究を行っている。現在は本菌の外膜タンパク質と病原性発現について研究を行っている。また本菌以外の病原細菌についても同様の研究を進めている。

4.細菌の薬剤耐性機構
近年,現存する様々な抗菌薬に対し同時に耐性を有する多剤耐性菌が世界的に問題となっている。これらの耐性機構は未解明な部分も存在し,治療や予防を行う上でそれを知ることは極めて重要である。そこで,様々な病原細菌について抗菌薬耐性の分子機構を解析し,感染症治療に貢献することを目的として研究を行っている。

5.病原微生物の迅速同定
感染症の起因微生物を迅速同定することは,治療方針の決定に大いに貢献する。しかし,実際には培養が困難であるなど起因微生物を同定できないことも多い。そのため,臨床応用可能な分子生物学的または微生物学的手法の開発について研究を行っている。

  • 抗リン脂質抗体の投与によって正常マウスに形成された血栓

    抗リン脂質抗体の投与によって正常マウスに形成された血栓

  • MWS患者のNLRP3遺伝子にみつけた新しい変異

    MWS患者のNLRP3遺伝子にみつけた新しい変異

  • Moraxella catarrhalis(A)と保有する外膜タンパク質の欠損株(B)の走査型電子顕微鏡像

    Moraxella catarrhalis(A)と保有する外膜タンパク質の欠損株(B)の走査型電子顕微鏡像

業績

業績1

Koyano S, Saito R, Nagai R, Tatsuno K, Okugawa S, Okamura N, Moriya K. Molecular characterization of carbapenemase-producing clinical isolates of Enterobacteriaceae in a teaching hospital, Japan. J Med Microbiol (in press).

業績2

Saito R, Nonaka S, Nishiyama H, Okamura N: Molecular mechanism of macrolide-lincosamide resistance in Moraxella catarrhalis. J Med Microbiol 61:1435-8, 2012.

業績3

Nishiyama H, Saito R, Chida T, Sano K, Tsuchiya T, Okamura N. Nutrient agar with sodium chloride supplementation for presumptive detection of Moraxella catarrhalis in clinical specimens. J Infect Chemother.18:219-27, 2012.

業績4

Kubota T, Fukuya Y, Hashimoto R, Kanda T, Suzuki H, Okamura Y, Nanki T, Miyasaka N, Umezawa K. Possible involvement of chemokine-induced platelet activation in thrombophilic diathesis of antiphospholipid syndrome: an attractive target for the NF-kB-specific inhibitor DHMEQ. Ann NY Acad Sci 2009;1173:137-45

業績5

Kubota T, Hoshino M, Aoki K, Ohya K, Komano Y, Nanki T, Miyasaka N, Umezawa K. NF-κB inhibitor dehydroxymethylepoxyquinomicin suppresses osteoclastogenesis and expression of NFATc1 in mouse arthritis without affecting expression of RANKL, osteoprotegerin or macrophage colony-stimulating factor. Arthritis Res & Ther 2007;9:R97.